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そんな方には、オンライン学習サイトであるCoursera(コーセラ)がおすすめです。
コーセラでは、無料で受講できるコースもあります。
今回は、コーセラで、「Company Report: Understanding Form10-K」という講座を無料で受講したので、紹介します。
本講義は、専門家がForm10-Kの読み方を解説するものになっています。
Form10-K(フォームテンケー)とは
Form10-Kとは、アメリカの株式市場(NASDAQ、ニューヨーク証券取引所など)に上場している企業が作成する年次報告書です。
上場企業は、米国証券取引委員会(US securities and Exchange Commission、略してSEC)に、Form10-Kを提出することが義務づけられています。
Form10-Kは、通常、100ページ以上にもなります。Form10-Kは、全部を読むのは大変なので、財務の部分を中心に読むことになります。
Form10-Kの内容
Form10-Kは、PartⅠ~PartⅣの4部で構成されます。
財務内容は、PartⅡのうち、Item8.「Financial Statement and Supplementary Data」に記載されています。
このパートには、以下の内容が記載されています。
- Statement of Operations (損益計算書)
- Statement of Comprehensive Income(包括利益計算書)
- Balance Sheet(貸借対照表)
- Statement of Shareholder’s Equity(株主資本等変動計算書)
- Statement of Cash Flows(キャッシュフロー計算書)
Statement of Operation(損益計算書)
Statement of Operation(損益計算書)は、income statementとも呼ばれます。
損益計算書は、一定期間の収益(profit)と損失(loss)が記載されています。
講義では、2019年のアップルの損益計算書を取り上げました。
アップルの損益計算書は、以下のホームページに掲載されています↓
アップルの損益計算書の内容
アップルの損益計算書をもとに、損益計算書の概要を説明すると、以下の通りです。
Net Sales(総売上)
Net Salesは、1事業年度の売上の総額です。つまり、1年間で会社がどれだけモノやサービスを売ったかということです。
総利上は、Products(製品)、Service(サービス)から構成されています。
アップルの場合、製品は、iPhone、Mac、iPad、Applewatchなどです。サービスには、アップルストアなどでオンラインでのコンテンツ販売やアップルTVなどのストリーミングなどです。
アップルの場合には、2018年に比べて、2019年は、製品の売上が低下していますが、サービスの売上は上昇しています。
売上が低下した理由については、損益計算書のDisaggregated Revenueのページを読めば、商品ごとの売上が記載されており、分析することができます。
Cost of Sales(売上原価)
Cost of Salesは、すべての製品やサービスの原価のことで、製品、サービスを作るのにかかったお金です。
アップルの場合、2019年は、製品は、213,883を売り上げるために、144,966の原価がかかりました。一方、サービスは、46,291を売り上げるために、16,786の原価がかかりました。
アップルでは、商品とサービスを比較すれば、サービスの方が少ない原価でより売上を上げることができており、利益率が良い業務といえます。
このことから、アップルは、サービスの分野に力を入れることが会社の成長には不可欠であることがわかります。
Gross Margin(売上総利益)
Gross Margin(売上総利益)は、売上高から売上原価を引いたものになります。Gross Profitともいいます。
Operating Expenses(営業費用)
Operating Expenses(営業費用)は、企業が通常の事業活動を行ううえで発生する費用です。
営業費用には、Research and development(研究開発費)、Selling, general and administrative(販売費・一般管理費)が含まれています。
研究開発費は、企業が新たらしい技術や製品を開発するための費用です。アップルは、研究開発費用を年々増加させていますが、新しい製品、サービスが開発される可能性が高まるので、良いこととされています。
販売費・一般管理費は、従業員の給料、マーケティング、広告などの費用が含まれます。これは、会社が成長するにつれ、増加していきます。
営業費用の合計がtotal operating expenses(営業費用合計)です。
Operating Income(営業利益)
Operating Incomeは、Gross Margin(売上総利益)からtotal operating expenses(営業費用合計)を引いた金額です。
Other income(expense)(営業外の収益(費用))
Other income(expense)は、企業の本業以外から生まれた収益や費用のことをいいます。
具体的には、収益は、株を保有していた場合の配当、預金した場合の利息、補助金などがあります。
Income before provision for income taxes(税引前当期純利益)
Income before provision for income taxes(税引前当期純利益)は、税金が引かれる前の利益です。
営業利益から営業外の収益や営業外の費用を控除した金額です。
Provision for income taxes(見込み法人税)
Provision for income taxes(見込み法人税)は、1事業年度の法人税等の合計額です。
どれだけ税金を払っているかがわかります。
Net income(当期純利益)
Net incomeは、1事業年度で得られた利益から、すべての経費、税金を引いた金額です。つまり、会社の活動で、どれだけ1年間にお金が増えて、会社にお金が残ったのかということです。
当期純利益がプラスになれば黒字で、マイナスになれば赤字になります。
まとめ
以上、コーセラの講義を聞いて、Form10-Kのうち、損益計算書の部分の読み方を紹介しました。
講義で具体例を出してくれているので、理解がしやすく助かっています。
以下の記事では、コーセラについても紹介しています。そちらの記事もあわせてお読みください。
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